追い焚き機能付きのお風呂に入浴剤は入れていいの？

追い焚き機能付きのお風呂に入浴剤は入れてもいいのでしょうか。さっそく結論からまいりましょう。

　成分によるが入浴剤の使用はOK

結論から言うと、追い焚き機能付きのお風呂に入浴剤は使用してもOKです。ただし注意点が２つあります。1つめは、入浴剤に配管や浴槽を傷める心配がない成分であること。2つめは給湯器の種類によって使用できるもの、避けたほうがいい入浴剤があることです。追い焚きできる給湯器の種類には「ガス給湯器」と「エコキュート」があります。それぞれの給湯器の特徴を知ること、機種の取扱説明書をよく読んでみましょう。取扱説明書には使用をおすすめできる入浴剤が紹介されています。それでも心配な場合は、入溶剤を使用しても追い焚き機能をストップしておけば故障のリスクはほとんどありませんよ。

入浴剤の成分、給湯器の特徴をよく確認し、正しい使用方法でしたら入浴剤の使用は問題ありません。確認した上で、入浴を楽しみましょう。

　入浴剤のパッケージを良く読もう

入浴剤のパッケージを良く読んで、給湯器に支障がないかを確認しましょう。「風呂釜をいためる成分は入っていません」と記載されている入浴剤があります。成分が中性のもの、お湯が透明なものでしたら安心です。追い焚き機能付きのお風呂におすすめできない入浴剤については、後半で詳しく紹介します。その他の注意点として、種類の異なる入浴剤を混ぜないこと、入浴剤の適量、手順を守ることがあげられます。

追い焚きの仕組みを知ろう

追い焚き機能の仕組みを知っておくと、入浴剤を使用する際の注意点がわかりやすくなります。ぜひ知っておきましょう。追い焚きの仕組みは、浴槽のお湯を給湯器に戻して温め直してから浴槽に戻すことです。ガス給湯器の場合とエコキュートの場合では仕組みが異なるので、それぞれ紹介します。

　ガス給湯器の追い焚き

ガス給湯器の追い焚きは、浴槽のお湯を給湯器まで運び、ガスの燃焼によりお湯を温め浴槽にお湯を戻します。そのため入浴剤の成分が入ったお湯が直接給湯器まで運び込まれるので、給湯器をいためる成分が入っていないかが重要になります。お湯を給湯器まで運ぶための追い焚き配管は2本の管で構成され、往きと戻りで配管が分かれています。かつては銅管でできていたため腐食のリスクが高かったのですが、現在は高耐久性のポリエチレン管が主流で腐食しにくくなっています。しかし配管の内部が汚れていると雑菌の繁殖が心配です。配管の内部を洗浄する機能が給湯器についていますので定期的に洗浄しましょう。フルオートタイプの給湯器の場合は、浴槽のお湯を排水したときに配管を自動洗浄する機能がついています。追い焚き配管の内部を清潔な状態に保ってくれるうれしい機能ですね。

　エコキュートの追い焚き

エコキュートの場合、浴槽のお湯を温めるのに「追い焚き」と「高温たし湯」の2つの方法があります。追い焚きは、ガス給湯器を同じ仕組みで浴槽のお湯をエコキュートの熱交換器で温め直し、浴槽内に戻します。熱交換の際に、タンク内に溜まったお湯の熱を利用するため、タンク内のお湯が少ない場合など、追い焚きができない場合があります。ちなみに追い焚きの際、エコキュートの貯湯タンクに浴槽のお湯が行き渡ることはありませんのでご安心ください。一方、高温たし湯はタンク内の熱いお湯を浴槽に送り、浴槽内のお湯の温度を温める仕組みです。そのため浴槽のお湯をエコキュートに送る必要がなく安心ですし、光熱費が抑えられる場合があります。入浴剤を使用する際は、追い焚き配管に入浴剤の成分が通過しない高温たし湯機能で浴槽のお湯を温めたほうがいいと考えられますね。ちなみに、フルオートタイプのエコキュートも、ガス給湯器同様、浴槽のお湯を排水した際に配管を自動洗浄する機能がついています。エコキュートの場合、取扱説明書に推奨する入浴剤の種類が詳しく書いてあり、メーカーごとに推奨する入浴剤が異なります。取扱説明書をよく読んで、入浴剤を選んでくださいね。

　万が一の故障してしまった場合

給湯器は永久的に使用できるものではなく、寿命があります。故障かな？と思う症状は次のようなときです。

・追い焚きの循環口から異音がする

・追い焚きができなくなる

・設定温度通りにお湯が出ない

・給湯器の配管から水が漏れている

このような症状が見られたら、メーカーや修理業者に点検をすぐに依頼しましょう。給湯器の寿命は10〜15年ほどです。修理するよりも買い替えのほうが将来的なコストが抑えられることもあります。10年以上経過している給湯器は買い替えを検討しましょう。

使用を避けたほうがいい入浴剤

追い焚き使用を避けたほうがいい入浴剤を紹介します。もしこれらを使用する場合は「ふろ自動」のスイッチは入れず、入浴後は速やかにお湯を排水し、清掃しましょう。

　塩、硫黄、塩化ナトリウム

代表的なのはバスソルト、湯の花があげられます。どちらも気軽に手に入る入浴剤ですが、金属をさびさせる成分が入っているため使用を避けてください。追い焚き配管、給湯器本体をいためる可能性があります。また、浴槽の素材自体をいためる可能性もありますのでご注意ください。

　酸化チタン、炭酸カルシウム

酸化チタンはにごるタイプの入浴剤、炭酸カルシウムは発泡する入浴剤に含まれていることが多いです。（発泡する入浴剤はよくありますが、炭酸カルシウムの成分を含んでいないものも多くあります）研磨作用があるため、配管が傷ついたり、フィルターを詰まらせる可能性があります。

　食物そのもの

冬の定番ゆず湯のように、食物を直接入れるのも避けましょう。ゆず以外にもみかん、お茶、牛乳、日本酒なども同様です。配管内に雑菌やカビが繁殖する可能性があります。追い焚き配管の内部は常に清潔な状態にしたいですよね。美容と健康にはいいですが、清潔な入浴環境のためにも避けておくのがいいでしょう。

まとめ

追い焚き機能付きのお風呂と入浴剤の関係について解説しました。基本的には入浴剤の使用は問題ないですが、入浴剤のパッケージと給湯器の取扱説明書をよく確認してから使用してくださいね。配管の汚れを防ぐためにも、自動洗浄の機能は積極的に使いましょう。正しい容量や手順を守って、快適な入浴タイムを過ごしてくださいね。