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玄関ポーチとは
玄関ポーチとは、玄関ドア外部の屋根(庇)のあるスペースをさします。時には門扉から玄関までのアプローチを含めることもあります。
玄関ポーチがあれば、雨風や日差しから住む人を守ってくれる役割があります。雨のときは濡れずに傘をさすことができる便利なスペースですよね。また玄関ドアにとっても、玄関ポーチがあることで、紫外線や風害などの刺激から守ってくれます。
玄関ポーチは外を歩く人からも目につく部分であり、ポーチの印象が家全体の印象を左右します。まさに家の顔ともいえますね。こだわりをつめこんだ素敵な玄関ポーチを計画していきましょう。
玄関ポーチプランニングのポイント
玄関ポーチをプランニングする際に、役立つポイントを紹介します。こだわりの玄関ポーチを作るために、しっかり確認してくださいね。
広さを決める
まずは玄関ポーチの広さはどのくらい必要かを決めましょう。2人が同時に使用してもスムーズに動け、ぶつからない程度の広さがあると便利です。また玄関ドアは外開きが多いので、扉の開けしろスペースも考えます。ポーチ内にベビーカーや自転車、傘立てなど置きたいものがある場合は、あらかじめリストアップして大きさを図っておきましょう。玄関ポーチの広さは最低でも1畳程度は必要です。敷地に余裕があれば、玄関ポーチは1.5畳〜2畳程度もしくはそれ以上のスペースがあると広々と使えて便利ですよ。
屋根(庇)はどうする?
玄関の出入りの際に、屋根がないと傘をさすときに不便なのはもちろん、家の中に雨風の影響を与えてしまいます。屋根はできる限り設置してください。バルコニーや屋根の軒下にポーチを設けてもいいですし、玄関ポーチのために庇を取付るケースもあります。庇のデザインは豊富にあるので、家の外観に合わせてお気に入りのデザインを探してみましょう。
階段、スロープの計画
玄関ポーチまでのアプローチには、階段やスロープが必要です。ポーチのデザインとあわせて計画しましょう。歩きやすさ、滑りにくさを考慮して安全な階段、スロープを目指します。高齢の家族がいる場合や、ベビーカーや自転車の出入りがある場合は、スロープも便利です。また手すりの取付は後からでは大掛かりになるため、将来をみこして最初から取り付けておきましょう。
床材、玄関ドアのデザイン
ポーチの床材、玄関ドアのデザインでポーチの雰囲気が大きく変わってきます。床材を選ぶ際は耐久性があり滑りにくいものを選びましょう。屋外のため、汚れが目立ちにくく掃除がしやすい床材が人気です。防汚コーティングが施されているタイルもありますよ。床材の種類については、このあと詳しく紹介します。
玄関ドアを選ぶ際は、どのような素材、デザイン、機能があるのかを商品カタログで調べておきましょう。デザイン性が高く、耐久性と断熱性を重視した玄関ドアが多く販売されています。ポーチの面積が広く取れない場合や、高齢の家族がいる場合は、引き戸の玄関ドアもおすすめです。
照明、設備をセレクト
玄関ポーチに設置する照明は主に3つのタイプがあります。軒下ダウンライト、壁付けブラケット、フットライトの3種類がよく使用されています。軒下を利用したポーチの場合は、ダウンライトが人気です。シンプルでスッキリとしたポーチ空間ができますよ。壁付けブラケットは、デザイン性の高い照明器具を取り付けたい場合におすすめです。フットライトは、段差のつまずき防止にあると便利です。補助照明になるので、必要性がなければ取り付けなくても問題ありません。
ポーチの照明は人感センサー付きの照明器具が便利です。夜の帰宅時にも安心ですし、防犯性も高まります。
そのほかポーチに必要な設備を考えてみましょう。最近では宅配ボックス、コンセントの電源を設置する住宅が増えてきています。ポストと一体化したコンパクトサイズの宅配ボックスもあります。またペットがいる家庭では水道があると便利ですよ。
グリーンの計画
玄関ポーチにグリーンがあるとないのでは、印象がまるで異なります。寂しくなりがちな玄関ポーチを華やかにしてくれますよ。花壇を計画してもいいですし、鉢植えを置くだけでも充分です。グリーンを育てるのに自信がなければ、小さい鉢植えを1つだけ、可愛い椅子やスタンドに載せて置いてみましょう。それだけでスタイリッシュな玄関ポーチとなりますよ。グリーンだけでなく季節のお花など、お好みの植物を飾れば、明るく家族を迎え入れる玄関ポーチ空間となります。
玄関ポーチの印象を左右する床材えらび
玄関ポーチの床材えらびは重要です。えらぶ床材によって玄関ポーチの印象がガラリと変わります。まずはどんな種類があるのかを把握しておきましょう。
モルタル
モルタルは見た目がシンプルで、クールなかっこよさがあります。それでありながら天然木などの自然素材とも相性抜群です。シンプルなのに意匠性があり、オリジナリティも引き出せます。タイルのように目地がないのでお手入れ性がよく、使い込むうちに汚れがいい具合の変色になるのも魅力です。クラックが入りやすいデメリットがありますが、それも味わいの一つと捉えることもできます。
タイル
タイルは、ポーチで使用される代表的な床材です。耐久性、耐候性に優れており、デザインもよく、種類も豊富です。屋外用のタイルは滑りにくいですし、スロープ用のタイルはさらに滑りにくい加工がしてあります。また、汚れ防止のコーティングが施されているタイルもあり、お手入れ性の面でも優れた機能があります。グレー系のカラーやテラコッタは汚れが目立ちにくく人気です。
敷石
敷石は天然石をタイルのように敷き詰めたり、ランダムに敷き詰めたりするデザイン性の高い床材です。タイルにはない天然石の心地よさを感じられます。一口に石と言っても種類が豊富にありますので、施工事例をみて仕上がりイメージをもっておくといいですよ。ポーチ以外にも、お庭の歩行部分に敷石を施すケースがあります。
インターロッキング
インターロッキングは歩道などでよく敷き詰められている舗装ブロックのことです。写真を見れば、あーこれか!と納得いただけるのではないでしょうか。「かみ合わせる」という意味があり、ブロック同士がかみ合うことによって耐久性が高まり、しっかり固定されます。タイルのように接着固定ではない施工方法です。カラフルなカラーと形状もバリエーションが豊富です。レンガのような温かみのあるデザインもありますよ。施工の手間がかかるので、広い面積の施工に向いています。小さい面積の場合は、敷石かタイルの床材がおすすめです。
まとめ
玄関ポーチのプランニングにおけるポイントと、床材の種類について解説しました。これから玄関ポーチをプランニングしていく人にとっては、散歩するとき各住戸の玄関ポーチを意識しながら歩いてみると楽しめますよ。デザイン性はもちろん、実用性や防犯面の工夫、便利なアイデアなど、参考になるポイントがたくさんあることと思います。あなたの暮らしに合った、素敵な玄関ポーチを計画してくださいね。